日本では、介護サービスを利用することができるのは原則、要介護認定や要支援認定を受けている人です。そして要介護認定や要支援認定を受けるためには、公的介護保険に加入している必要があります。この公的介護保険は40歳になると、加入する義務が発生します。要介護認定、要支援認定を受けて介護サービスの利用を開始すると、当然、料金が発生します。
ですが利用者がその全額を支払う必要はなく、利用者が支払わなかった部分の料金には公的介護保険の補助が適用されます。一方、サービス提供者は利用者が支払わなかった料金を、公的介護保険の保険者に請求する必要があります。その請求によって公的介護保険の保険者からサービス提供者に支払われるのが介護給付金です。つまり介護給付金とは、公的介護保険の保険金と理解することができます。
ただし介護給付金は、申請から実際の支払いまでに2か月の期間を要します。そのため資金繰りが苦しいサービス提供者などは、この2か月をしのぐのにも苦心すると言うことも考えられます。そこで利用されるのがファクタリングです。これは料金の支払いが実行されていない売掛金を、ファクタリング業者が保険者から買い取り、その分のキャッシュをサービス提供者に支払うと言う仕組みです。
つまり保険者から支払われる介護給付金を先取りできると言う仕組みです。ファクタリングの大きなメリットは、通常2か月かかる介護給付金、キャッシュの入手が、ファクタリングを利用することで大幅に短縮できると言う点です。早い場合は即日、どれだけ時間がかかっても数日内にはキャッシュの支払いが行われるので、資金状況の改善などにはとても有効な仕組みだと言えます。